のんびりごった煮っ記

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ダイオウヒラタのメスが産卵していた話~割り出し編(後編)~

前回↓

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※引き続きクワガタの幼虫写真が頻出します。苦手な方は注意!

そして後編、割り出しと菌糸瓶への移し作業。始まります。

下準備として、クール便で到着した菌糸瓶を丸一日程常温(25度前後)で戻します。
幼虫飼育中マットと同じ部屋、同じ環境で放置したため、菌糸瓶へ移動しても大丈夫な温度になったと思います。菌糸の状態だったり酸素が薄いとか、はたまた好みによっては幼虫が暴れるらしいので、移す際はしっかり観察することにします。


↑こちらが届いた菌糸瓶!


Sサイズ(900cc)とMサイズ(1200cc)がそれぞれ4本ずつ。初めての菌糸瓶、容量を事前に確認はしていましたが想像より大きい。(写真にはありませんが割り出しの際に使用する小さめのスプーンも購入しました。)
話はそれますが小学生の頃にカブトムシの幼虫(筒状の容器)を購入したことがありまして。あの時は比較的小さな筒状の容器にマットと幼虫が入れられており成虫になるまで暗所で放置し一切いじってはいけない!といった感じでした。(気温のせいか羽化することはありませんでした...)

幼虫を入れる穴を削り居場所を確保

さて本番。割り出し作業とそのまま菌糸瓶に移す作業。
あらかじめ常温に慣らした菌糸瓶の表面を削り幼虫を入れる穴を作り、見つけた幼虫を即座に移せるように準備。幼虫の数がわからないので、今回は適当にSサイズ4個とMサイズ1個を削りました。今思うとちょっと深く削りすぎたかも。

こんな感じに新聞紙を敷きまして、一気にゲージを裏返しまして...
既に大きめの幼虫さんが1匹。ポロリと。かわいい。


幼虫のお腹全体が茶色になっていて膨れているので、マットをしっかりとお腹いっぱい食べていたようです。菌糸瓶に移動しても暴れたり居心地悪そうな素振りもせずに、即座に潜っていきました。ひとまず安心。大きさ的に2令あたりでしょうか。初令にしてはかなり成熟しているのでおそらく2令。

他の幼虫も救出(?)すべく、まだ見ぬ幼虫を傷つけないようにマットを優しくかき分け解していきます。

トータルこんな感じ。写真と合わせて。

← 1匹目:初令、多分孵化したて 2匹目:初令 →

 

3、4匹目:2令(左の方が少し大きめ)
← 5匹目:2令?(お尻側負傷?)  卵 →

残念ながら死骸も1匹発見しました。また、お尻近くをケガしているのかお尻側が動いていない幼虫(写真:5匹目)を保護。(顎の形がわかるし比較的成長している?)
菌糸瓶に入れても潜れない様子なので厳しそうではありますが、まだまだ動いてはいるし元気になって欲しい...とりあえず上から軽くマットをかける程度にして、完全に埋めることはしないようにしました。
蛹化不全、羽化不全になる可能性は高いですが必要に応じて人工蛹室などを準備して、できる限りの手立てはしようと思います。

更に卵を発見!初令幼虫(孵化したて)を見つける前に発見したので本当ビックリしました。そこそこな大きさの2令幼虫がいる中で卵が見つかるとは思っていませんでした。卵は別ケースにマットを敷いて優しく戻します。卵は1個のみだったので、少し長めに様子を見てから菌糸瓶に移動しようと思います。

そして幼虫を入れた菌糸瓶は25度前後で、極力温度変化がないように保管。
幸い室内の温度が24~25度前後で最適を保っているため今は大丈夫そう。問題は急激に気温が下がる冬場かな。

最後に、人生初割り出しの感想を。
事前に菌糸瓶を用意し、手順も把握していたため比較的スムーズに、幼虫に負担をかけずに割り出すことはできました。しかし1点だけ心残り。
卵から2令幼虫までが割り出されるということは何回か、それこそ5月~7月の2か月で2~3回は産卵していたのだと思います。そして複数回の産卵にもかかわらず計5匹(+卵1個)だったのも、幼虫同士でのいろいろがあったのだと思います。割り出しが早ければ...という気持ちもあります。
あと、幼虫をまじまじと観察して生命の神秘を感じました。うまく言葉にはできませんが、卵から幼虫、蛹、成虫という過程で育つということを知識として知っていて、理解していても実際に目の前で観察し育てることで改めて生き物はすごいなぁ。と思うわけです。現実に起きていることでも、情報として仕入れているだけだと非現実的な、自分にとっては遠いような気持ちになりますが、実際に身近に、目の前で触れることで刺激になるというか。
長々と変なことを語ってしまったわけですが、本当、初めてのクワガタ幼虫の飼育でしかもそれが外国産クワガタの幼虫だなんて、すごいことだよなぁと感傷に浸っています。
後は菌糸瓶の交換時期に幼虫と対面する以外は見えない幼虫を見守ることしかできませんが、どうかみんな無事に育って成体へと羽化しますように。

○追記(2022/8/13時点)
5匹目の幼虫ですが詳しい方に聞いたところ脱腸という状態と分かりました。文字通り消化器官の一部が外に出てしまっていることで、蛹化することは限りなくゼロに近いようです。
そして今朝、残念ながら全く動かない状態になっていました。
残る4匹(+卵)は無事育ってほしいです。

次回→

 

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